杉本 裕明– Author –
杉本 裕明
朝日新聞記者を経て、フリージャーナリスト。廃棄物、自然保護、地球環境、公害など、環境の各分野に精通する。著書に『ルポ にっぽんのごみ』(岩波書店)『ディーゼル車に未来はあるかー排ガス偽装とPM2・5の脅威』(同、共著)、『環境省の大罪』(PHP研究所)、『赤い土(フェロシルト) なぜ企業犯罪は繰り返されたのか』(風媒社)、『社会を変えた情報公開―ドキュメント・市民オンブズマン』(花伝社)など多数。NPO法人未来舎代表理事として、政策提言や講演会などをしている。
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環境問題
熱海市の惨事を起こさないために 工事現場から出た残土はどこに行くのか②
首都圏から大量の残土が三重県内の集落に持ち込まれ、巨大な山が築かれている。地方を残土(ざんど)捨て場にする建設発生土と建設汚泥の処理の不健全な処理が社会的な問題となり、三重県や県内の市町は、土砂の持ち込みを規制する条例を制定した。条例のな... -
環境問題
化石燃料削減の特効薬、炭素税の行方(下)経産省VS環境省は経産省の勝ち
炭素税について、前回の(上)では、欧米の状況が随分違うことや、環境省が導入に向けて取り組んできたことを述べました。(下)の今回は、その導入論議の最新の情報をお伝えしようと思います。これまで、環境省は導入に前向き、経済産業省は後ろ向きと言われ... -
環境問題
化石燃料削減の特効薬、炭素税の行方(上)導入が悲願だった環境省
炭素税の話です。炭素税は、化石燃料に新たに課税することで、化石燃料の使用を抑制したり、化石燃料を減らすための対策に税収を使い、カーボンニュートラル(CO2の排出量がゼロ)を達成するための有力な手段と言われています。地球温暖化を防ぐ特効薬のよう... -
リサイクル
学生服リユースで弱者 のお母さんたちに貢献 さくらやの試み
渋谷の店舗には学生服が大量にあった杉本裕明氏撮影 転載禁止 自分の貧困体験から学生服リユース業を手がけることになった馬場加奈子さんは、リユース業と社会的弱者の救済・支援活動の融合を目指している。ママさんオーナーを募り、いまでは100店舗を超え... -
環境問題
熱海市の惨事を起こさないために 工事現場から出た建設発生土と産廃汚泥はどこに行くのか①
熱海市の災害復旧工事現場。土を入れた黒色のフレコンバッグが並ぶ杉本裕明氏撮影 転載禁止 27人の死者・行方不明者を出した静岡県熱海市の土石流事故(2021年7月)から1年。批判を浴びた政府は重い腰を上げ、この3月、宅地造成等規制法を全面的に改正した「... -
その他
SDGsの萌芽をみる 鉄鋼王・富の分配者カーネギーと公益の追求者渋沢栄一
米国の鉄鋼王と言われるカーネギー(1835―1919)。日本の資本主義の基礎を築いた渋沢栄一(1840―1931)。いずれも19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した著名な企業人です。 カーネギーは、巨万の富を築いたあと、経営の一線から退くと、「富の分配」に勢力... -
その他
プラスチックリサイクルを進める中国系企業 愛知県と埼玉県のリサイクル工場を訪ねた
明文産業の工場は、愛知県豊橋市の田園地帯にあった。地域住民との関係も良好だという杉本裕明氏撮影 転載禁止 プラスチックのリサイクルを進める動きが強まっています。使い捨てのプラスチック製品はできるだけ使わないことは大切ですが、それでプラスチ... -
環境問題
環境に優しいクローズド型埋め立て処分場 外見は大きな倉庫のよう 岐阜県多治見市を訪ねる
岐阜県多治見市の大畑センターにある管理型処分場は、まるで倉庫のようだ杉本裕明氏撮影 転載禁止 岐阜県東濃地域の拠点都市である多治見市は、陶磁器の多治見焼きで有名です。その市内の山林を切り開いた一角に大きな倉庫のような建物が見えます。実は、...