2023年10/24(火)から10/26(木)、渋谷区恵比寿のEBiS303で「PLUG IN Editorial」が開催されます。
PLUG IN Editorialとは、繊研新聞社とCREDITS株式会社が主催する「上質なファッションとライフスタイル雑貨の合同展」であり、百貨店やメーカー、商社、メディアなど多彩な来場者と出展者が出会う場所でもあります。
前回のPLUG IN Editorial(3/22(水)~3/24(金)に開催)は、ファッションやライフスタイル雑貨、アートなど78社が出展し、多くの関係者から注目を集めました。
こちらの記事では、10月に開催されるPLUG IN Editorialに向けて、前回の展示内容をご紹介します。
今回は、エコトピアの運営会社「浜屋」の社員で、アパレル系学生NPO団体で活躍した経験がある、小花三奈さんにレポートしていただきました。
PLUG IN Editorialの開催模様をご紹介
それでは、3月に開催されたPLUG IN Editorialの展示から、3つのブランド・作り手の方をご紹介します。
海をまもるクリーニング屋さん Save the Ocean
Save the Oceanは環境問題の改善に取り組むクリーニング屋さんです。環境・肌・洋服にやさしい「海をまもる洗剤」を開発し、親会社のカチガワランドリーのクリーニング工場とコインランドリーではこの洗剤を使用しています。
なぜ、クリーニング屋さんが環境問題へ取り組むようになったのか。それは、洗濯・クリーニングによって排水パイプにたまる油汚れが海を汚す原因では、と気付いたことがきっかけだったそうです。
また、お客様の洋服はひどく汚れているわけではないのに、排水パイプに油汚れがべっとりついてしまうのはどうしてなのか、排水パイプにたまった油汚れはどこへいくのか、という疑問が「海をまもる洗剤」の開発につながった、とご説明いただきました。
「海をまもる洗剤」の特徴は、一般的な洗濯洗剤とは異なり、油を細かく分解することです。
細かく分解された油は、排水パイプに付着したり、海の底へ沈んだりせず、微生物によって素早く水とCO2に分解されるため、洗剤による海水汚染を防ぐという効果があります。
会場では、口紅を使って「海をまもる洗剤」の分解力を実演。お皿に塗られた口紅の汚れが瞬く間に落ちていきました。
「海をまもる洗剤」の分解力の実践の様子
業界や業種によっては、その活動が環境に悪影響を及ぼしている、と指摘されてしまいます。
しかし、カチガワランドリーさんの取り組みを見ると、環境問題に対するアクションはどんな業界・業種であっても可能だと期待できるものでした。
業界・業種の強みを生かしたアクションを積み重ねれば、複雑に絡み合った環境問題の解決も実現できるかもしれません。
ちなみに「海をまもる洗剤」は家庭用にも販売されています。
毎日行う洗濯だからこそ、使用頻度の高い洗剤だからこそ、少し意識をして地球に寄り添った方法を選びたいところですね。
海をまもる洗剤の紹介ホームページ 海をまもるソーシャルアクション
古着を用いたアート作品
会場にはいくつかアートが展示されていましたが、中でも大きな存在感を放っていた作品が嘉春佳(よし はるか)さんのものでした。
嘉さんは、かつて縫う・編むといった手仕事が、衣類や道具を修繕し生活を継続するための術であったという点に着目し、糸や布などの繊維素材、特に古着を用いた制作活動を行っています。
今回の作品は、古着を使っていた人の記憶が流れ出すイメージを形にしたもので、圧倒的な存在感が。
会場に展示された嘉さんの作品
嘉さんは「古着には着ていた人の記憶や思い入れがあり、それに手仕事を加えて別の形で人々の暮らしの記憶を繋ぎとめるような作品を作っている」と、作品に込められた想いをお話してくださりました。
そんな想いを聞くと、制作物に対してより強い共感を抱かされます。人の心を動かす嘉さんの今後の作品が楽しみですね。
また、嘉さんは作品制作の際にどうしても余ってしまう古着や端切れをアップサイクルして、バックやポーチ、コースターなどのプロダクトを制作しています。
オンラインショップには日々の生活で大活躍する、かわいらしい商品がたくさん。是非オンラインショップをのぞいてみてください。
嘉さんの古布のアップサイクルレーベル co:fu
什器の有効活用に取り組む株式会社uragami
株式会社uragamiはレイアウト変更や移転によって大量に廃棄されてしまう什器の買取サービスや、リースを行っています。
日本は大量生産・大量消費の時代を経て、ほとんどの人が「使い捨て」に抵抗を感じない状況です。
そのため、展示会やイベントで使われる什器も、開催期間が終了したら捨てられてしまい、多くの廃棄物を排出してしまいます。
そんな中、uragamiは本来であれば廃棄されてしまう什器に修理やリデザインを施し、再利用できるよう生まれ変わらせる取り組みを行っています。
3月に開催されたPLUG IN Editorialでは、会場内の商談エリアに株式会社uragami×株式会社WOODPROの什器を提供。
杉足場板をアップサイクルした机と椅子
こちらの机と椅子に使われている板は、工事現場の足場として使われていた木材です。
工事現場で使い古された足場ならではの味わいが、かっこよさを引き立ててますね。
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また、uragamiとコラボした、株式会社WOODPROは木製品の製造メーカーです。
株式会社WOODPROは、人の命をあずかる工事現場の足場が平均して3~5年が使用期限であることに着目。
足場としての役目は終えても、強度のある木材をそのまま廃棄するのはもったいないとリサイクル事業を開始しました。
3月に開催されたPLUG IN Editorialの他にも、uragamiと提携して工事現場の足場を再利用した什器を提供しています。
昨今は期間限定で開催されるポップアップも増えています。ポップアップは、オンライン限定で商品を販売するブランドや地方を中心に展開するブランドの商品を、実際に見たり触れたりできます。さらに、作り手やスタッフの方から直接想いを聞ける、というメリットがありますが、什器の廃棄が増え環境に悪影響を及ぼす、というデメリットも存在しています。しかし、uragamiや株式会社WOODPROの取り組みが広まれば、そういったデメリットも抑えられるでしょう。イベントを開催する機会がある、という方は「什器はリースする」という選択肢を検討してみてください。
様々な商品・人・想いに出会える「PLUG IN Editorial」
このように、PLUG IN Editorialは強い想いと未来のビジョンを持つ、ブランドや作り手の方が集まる大きなエネルギーに溢れた空間です。
環境問題に興味がある、ブランドや企業が持つ想い、取り組みに興味がある方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
次回は、2023年10/24(火)から10/26(木)まで、渋谷区恵比寿のEBiS303で開催となります。
詳しい情報は以下の公式ページからご確認ください。
PLUG IN Editorial 出展案内
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