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野菜の皮も捨てずに食べよう!野菜の洗い方から栄養・効果までご紹介

野菜の皮には栄養があるのは知っているけれど、農薬が心配で捨ててしまっている人は多いのではないでしょうか。でもそれは、ちょっと「もったいない」考え方かもしれません。この記事では、日本の残留農薬基準の安全性や、残留農薬を落とすのに効果的な洗い方、皮に含まれる栄養素とその効果について解説していきます。

目次

日本の残留農薬基準値の安全性

農薬と聞くと、「人体に害がある」といった危険なイメージをもたれる方が多いでしょう。しかし日本にいる限り、人体に害をおよぼす量の農薬を野菜から摂取してしまう危険性は、ほとんどありません。

野菜や果物などの農作物の皮や実に残っている農薬を「残留農薬」と言います。この残留農薬の量は日本では厳しい基準が設けられているため、野菜の残留農薬を測定しても、かろうじて検出できるくらいの微量なものです。

日本における残留農薬の基準値は、ADIとよばれる「一日に摂取できる農薬の許容量」を基にしています。このADIは「動物実験などによって得られた人体に無害な量」の100分の1の量と決められており、この量の範囲内の残留農薬は毎日、一生摂取しても、人体に影響しないのです。

しかし残留農薬を摂取するルートは農作物に限らず、土や水、畜産物や水産物からも摂取されると考えられます。そのためADIを100%とした場合、「土と水からは20%」「農作物や畜産物、水産物などからは80%」を超えないように、残留農薬基準値は割り当てられているのです。

つまり、すべての食品を食べてもADIの80%を超えないように、それぞれの農作物に残留農薬の基準値を設定しています。仮に残留農薬の基準値を超えた農作物があっても、流通されないしくみになっているので、日本の野菜の皮は安心して食べられるのです。

参考:味の素株式会社 農薬の役割って?安全なの?

野菜の皮から残留農薬を簡単に落とす3つの洗い方

日本の安全な残留農薬基準と流通のしくみによって、日本の野菜の皮は安全に食べられることは説明しました。しかしそれでも、皮についた残留農薬は少しでも減らしたいもの…。そこでここでは、野菜の皮についた残留農薬を、ご家庭でも簡単に落とせる3つの洗い方をご紹介します。

流水で流す

野菜の皮を流水で流す方法は、最も手間もコストもかからない手軽な方法です。農薬の多くは水に溶けやすく、水道の水を流しっぱなしにした状態で洗えば、ある程度は洗い流せます。ほうれん草などの葉物野菜は、葉を一枚一枚丁寧に洗いましょう。

専用洗剤で洗う

農薬の中には水に溶けず、油に溶けやすいものもあります。その場合は、流水より「野菜を洗う専用の洗剤」を使って洗うと効果的です。各メーカーで人体に無害な洗剤が販売されており、アルカリイオン水を使用したもの、ホタテの貝殻を使用したもの、天然油脂由来の石鹸を使用したものなどがあります。

重曹で洗う

重曹を溶かした水で洗う方法は、マサチューセッツ大学が行った実験で、高い効果が実証されています。マサチューセッツ大学が行った実験では、水道水、漂白剤、重曹の三種類で洗う方法を検証しましたが、重曹がもっとも残留農薬を落とせるという結果になりました。

チアベンダゾール(防カビ剤)、ホスメット(殺虫剤)の付着したリンゴを、重曹を溶かした水に12~15分浸け置きした場合、リンゴの皮からほぼ100%の残留農薬を除去できたという結果が報告されています。

しかし12~15分という浸け置き時間は、野菜のビタミンが流出してしまいやすくなるので、ご家庭では30秒~1分ほどにしておいた方がよいでしょう。水に溶かす重曹の目安としては、水1.5Lに、重曹大さじ1杯くらいになります。

効果別に解説!野菜の皮の栄養素とは?

野菜の皮には、なんとなく栄養があることは知っていても、実際にどのような効果があるのかご存知でしょうか?ここでは、効果別に野菜の皮の栄養素についてご紹介します。

抗酸化作用

抗酸化作用とは、体内に発生した活性酸素から体を守る作用のことをいいます。ナスの皮には「ナスニン」とよばれるポリフェノールの一種が含まれていて、皮膚が紫外線を受けることで発生した活性酸素を除去する働きがあります。これにより肌の老化やガンを予防する効果が期待できるのです。

またゴボウの皮に含まれるポリフェノールの「サポニン」は、脂肪やコレステロールの酸化を防ぐことで、悪玉コレステロールの発生を防いだり、分解したりする力があります。

疲労回復効果

ナスの皮に含まれる「ナスニン」は目の凝り固まった筋肉をほぐし、目の疲労回復に役立ちます。同じく疲労回復に効果のある豚肉との相性は抜群なため、ナスと豚バラ肉の炒め物などにして食べるのがおすすめです。

お肌の美容効果

ゴボウの皮にはニキビの発生を予防する効果、大根の皮と実の間には肌の再生に役立つビタミンCが多く含まれています。

血圧を下げる効果

タマネギの皮に含まれる「ケルセチン」や、レンコンの皮のポリフェノールには高血圧の方の血圧を下げるのに効果的です。どちらの皮もそのままでは食べにくいため、皮を煮出して作るベジブロスにすると皮の甘味が感じられ、栄養も効果的に摂ることができます。

便秘予防

キュウリやレンコンの皮に多く含まれる「不溶性食物繊維」は、水分を多く含むことで便の量を増やします。増えた便は腸を刺激し、腸が便を運ぶ動きを活発にするため、便秘予防に効果的です。

免疫力を高める効果

カボチャの皮には、免疫力を高める効果のあるβカロテンが含まれています。βカロテンは油と一緒に摂ると吸収されやすくなるため、皮を油で揚げたカボチャの皮チップスにして食べてみましょう。

参考:農畜産業振興機構 野菜の機能性研究~たまねぎのケルセチンによる認知機能改善の可能性

まとめ

日本の残留農薬の基準値は、毎日、一生食べても人体に無害な安全なレベルです。むやみに怖からず、調理する前にしっかりと洗うことで安心して食べられます。農薬の正しい知識を身につけ、野菜の皮から効率的に栄養を摂るだけでなく、野菜本来のおいしさを味わってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

2児の子育て奮闘中の30代ママライター。小さな頃から母親と祖母に、「もったいない教育」をされてきたせいか、物もお金も「もったいない」と思う節約体質になりました。そんな節約体質ならではの情報や、女性、子どもに関連する楽しいお役立ち情報をお届けいたします!

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