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機動戦士ガンダムに見る人口増加と環境破壊(前編)【アニトピア】

(C)創通・サンライズ

アニメや漫画から環境問題、リサイクルを学ぶアニトピアシリーズの第四回は「機動戦士ガンダム」です。

ガンダムという言葉は、日本で住んでいれば一度は耳にする言葉ではないでしょうか。

アニメ、という言葉を聞いて、まずガンダム的なものを連想する人も少なくはないでしょう。

ガンダムを見たことがなければ「ただのロボットが戦う話でしょ?」と思う人もいるでしょうが、それだけだったら、これほど人気の作品ではなかったはずです。

確かにロボットが戦う話ではあるのですが、そこには政治的な問題から環境問題など様々なバックボーンがあり、それらがメインストーリーを支えるような物語となっています。

それでは、ガンダムはどのような環境問題を取り上げたアニメなのでしょうか。

目次

機動戦士ガンダムとは

既に説明不要とも言える機動戦士ガンダムですが、簡単にどのようなアニメなのか説明します。

1979年に放送開始したガンダムは、富野由悠季監督によるロボットアニメで、従来のアニメよりも対象年齢を引き上げた内容として制作されました。

当時は子供向けのアニメが多かったにも関わらず、ガンダムでは現実感のある兵器や、奥行きのある登場人物など、大人が見ても感心できる設定や、感情移入できるドラマ的な展開が多数あるアニメでした。

ロボットアニメと言えば「ドクター〇〇が率いるロボット軍団」とか「帝王〇〇によるメガ何とか軍団」が登場し、熱血系の少年が「必殺!〇〇パンチ!」とか叫んで悪者をやっつける展開を想像するかもしれませんが(そういうアニメももちろん面白いのですが)、そんな展開は一切ありません。

当時としては斬新過ぎたのか、初回放映時のガンダムは人気が出ることなく、打ち切りという形で終了してしまいます。

しかし、それから半年後に発売された「ガンプラ」が爆発的に売れ、劇場版公開も合わせて社会現象とまで発展します。

その後、続編が制作されるなど、現在でも新作のガンダムやガンプラが発表され続けています。

そんな大人気アニメである「ガンダム」の第一作目における環境問題をお伝えします。

あらすじ

(C)創通・サンライズ

その前に、簡単にアニメ本編のあらすじをご紹介します。

ガンダムの世界では宇宙移民が始まって半世紀が過ぎた「宇宙世紀0079」と言われる未来の世界です。

地球は「地球連邦」と言われる統一政府によって治められ、宇宙では宇宙移民した人々がスペースコロニーと言われる人口の移住地(巨大な宇宙ステーションのようなもの)で暮らしていました。

しかし、そんなスペースコロニーの一つ、サイド3がジオン公国を名乗り、地球連邦政府に対して独立戦争を仕掛けます。

戦争は、兵士たちがモビルスーツと言われるロボットに乗り込み、大規模な戦いが繰り広げられましたが、やがて膠着状態に陥ります。

開戦から半年、ジオンのエースパイロットであるシャア・アズナブルが、連邦軍の極秘計画の調査で、中立コロニーであるサイド7へと偵察に向かうところから物語は開始されます。

そして、そのサイド7には、連邦軍の秘密兵器である新型モビルスーツ・ガンダムと、この物語の主人公の少年であるアムロ=レイがいたのでした。

登場人物

ガンダムには多くの魅力的な人物が登場しますが、彼らは環境問題にはあまり関係がないので、省略します。

主人公は天然パーマで、親父にもぶたれたことがなかった少年、アムロ・レイ。

そして、そのアムロのライバルで元王子様なんだけど、変な仮面を被って正体を隠しているシャア・アズナブル。

この二人が主な登場人物であると覚えておいてください(覚えていても、この記事にはあまり関係ありませんが…)

きっかけは環境問題だった

(C)創通・サンライズ

機動戦士ガンダムは、戦争が行われている世界ですが、そのきっかけは何だったのでしょうか。

それは、環境問題と人口増加の問題です。

アニメの中で、地球は環境汚染が続きながらも、人口が90憶人を突破したことが語られています。

人口増加は多くの環境問題や社会問題を引き起こします。

消費され続ける資源の問題、エネルギー利用による地球温暖化、大地の砂漠化、食糧不足や移民の問題など、地球に限界をもたらすと言っても過言ではないでしょう。

「増えすぎた人口をどうにかして、環境汚染も何とかしたい」と考えた地球連邦政府は宇宙移民計画を開始します。

「地球がいっぱいなら、宇宙だ!」と考えたのでしょう。

また、地球で暮らす人類の数が減ることで、地球環境が回復すると考えたのです。

そこで、多くの人が半ば強制的に宇宙へ移民させられることになりました。

故郷を捨てることを強制され、さらに宇宙と言う未知の環境で住むことになった人々の不満や不安は、大変なものだったでしょう。

しかも、宇宙移民計画を提案した政治家や金持ちなどのエリートは、宇宙に移民することなく、地球に居座ったのでした。

この時点でなかなかひどい話ではありますが、移民した人々はさらにひどい生活を強いられることになるのです。

君は生き延びることができるか

ガンダムの世界の政治家たちが懸念したように、人口増加は地球環境を悪化させてしまいます。

それだけ人間は地球に対して負担を与えているのだと考えられます。

また、砂漠化が進む中、さらに人口が増加してしまえば、人々は住む場所が限られてしまいます。

そうなると、ガンダムの世界のように移民の必要性が出てきます。

もちろん、私たちの世界では、まだまだ宇宙に暮らすような技術はないため、地球のどこかに移民先を見つけなければなりません。

しかし、人で溢れかえってしまった地球で、受け入れてくれる国が多いわけではないでしょう。

そして、移民の問題は多くの人に不自由や不平等を感じさせ、最悪の場合は戦争に発展します。

戦争になった場合、多くの人が生き延びることすら困難になってしまいます。

次回も引き続き、ガンダムにおける環境問題をご紹介しますが、そこで移民問題や戦争発展への恐怖をお伝えします。

ぜひ、次回もご覧ください。

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この記事を書いた人

プラスチックで世界が溢れることを想像すると眠れなくなるアニメ好き。カワウソ好きの都内OLでライターもちょこっと。アニメの面白さと環境問題の大切さを伝えるために、アニメばかり見ている日々を送っています。

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