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話題の100マイルダイエットとは?環境と体にやさしい食生活を解説

「100マイルダイエット」という言葉を耳にしたことはありますか?100マイルダイエットとは、カナダのある著書に書かれたことがきっかけで、海外で話題になった食事スタイルのことです。日本では、まだあまり聞いたことのない方が多いかもしれませんね。

それでは100マイルダイエットとはどのような食事スタイルで、どのような効果があるものなのでしょうか。簡単に方法も解説しますので、今日からチャレンジしてみましょう!

目次

100マイルダイエットとは環境にやさしい食事スタイルのこと

それではさっそく、100マイルダイエットとはどのような食事スタイルなのか、どんなメリットがあるのかをお伝えします。

100マイルダイエットって何?

100マイルダイエットとは、自宅から半径100マイル(160km)以内で作られたものだけを食べて生活する、食事スタイルのことです。ダイエットと聞くと、日本では「痩せる」という意味を想像してしまいがち。しかし100マイルダイエットの”ダイエット”とは、英語の「食事」という意味なのです。

100マイルダイエットが注目されたのは、2009年にアリッサ・スミスとジェームズ・マッキノンが書いた著書「THE 100-MILE DIET~A YEAR OF LOCAL EATING~」がベストセラーになったことがきっかけ。本の著者らは、カナダのバンクーバーで1年間、100マイルダイエットを続けたそうです。

その後、著書での試みが世界で反響をよんだことから、著者らは「自宅から100マイル以内の食材だけを食べて100日間生活する」というチャレンジを人々に呼びかけました。このチャレンジに興味をもって挑戦したカナダの6家族の様子は、日本でも2011年8月にBS1で「100マイルチャレンジ~地元の食材で暮らす」というドキュメンタリー番組として放送されました。

100マイルダイエットのメリット

100マイルダイエットは、限られた範囲の食材だけで生活するため、以下のようなメリットがあります。

  • 地元周辺の農業が活性化する
  • 地域の旬のものを味わえる
  • 近距離輸送で済むため輸送コストを抑えられる
  • 輸送による二酸化炭素排出量が抑えられる

自宅が東京だとすると、半径100マイルは「群馬・栃木・茨城・千葉・埼玉・神奈川・山梨・長野・静岡」ほどの距離です。

都内在住の人は、この範囲で生産された野菜や肉、果物などを食べることで、自宅付近の地元周辺の農業が活性化します。さらに近距離のため、旬のものが新鮮な状態で手に入るのです。

さらには近距離輸送で済むため、輸送コストが抑えられて価格が安くなったり、輸送時のトラックの二酸化炭素排出量も減らせたります。100マイルダイエットとは、地域を活性化しながら、環境にやさしい暮らしができる食事スタイルなのです。

100マイルダイエットで決められた5つの条件

先にご紹介した著書「 THE 100-MILE DIET~A YEAR OF LOCAL EATING~」には、
100マイルダイエットを行ううえで必要な、5つのルールが書かれています。

食材を得る距離の制限

自宅や地元から100マイル以内の食材のみを使います。

食材は99%地元食材を使用

100マイルダイエットで食べられる食事は、自宅から100マイル以内の地域で作られた食材のみを使用したものに限ります。

添加物については、ワインの酵母、食品を安定させるための添加物は地元で作られていなくてもよしとしています。しかしパンの中のレーズンや、肉の漬けタレなどの食材の一部は、100マイル以内のものを使用しなくてはいけません。

また100マイルダイエットの「地元食材」の定義は、100マイルダイエットを開始する前にしっかり決めておくことも大切です。例えば、100マイル圏外で生産されたコーヒー豆が、地元のカフェで焙煎されていた場合、カフェのコーヒーを地元食材と言えるかどうか自分で決めておきましょう。

外食の制限

外食は基本NG。しかし100マイルダイエットにチャレンジしているお店や、地元の食材を提供するこだわりをもったお店での外食はOKです。

旅の条件

旅をするときは、旅先を自宅のように捉えてOK。旅先から半径100マイル以内の食材や、地元から持参した食材は使用できます。

しかし、「食べたいものを得るため」という目的で旅をするのはNG。自宅から半径100マイルを超えた遠方の食材を使用したことになるため、100マイルダイエットのメリットが得られなくなってしまうからです。

旅先で購入した食材は、少量であれば持って帰ってもよいことになっています。また、地元に遊びにきた友人のお土産を食べることはOKです。

例外規定

100マイルダイエット実施中に、以下のことがおこった場合は、100マイルダイエットを中断してもよいとしています。

  • 重要な式典
  • 家族の伝統行事
  • 記念日

100マイルダイエットには、単に地元の食材だけを食べるだけでなく、周りの仲間との結束を強める目的があります。仲間との大切な行事までルールにしばられていては、仲間との結束を乱すこともあるため、例外的に中断してもよいとしているのです。

100マイルダイエットは痩せる方のダイエットにも効果的?

100マイルダイエットの”ダイエット”は、「痩せる」という意味ではなく、「食事」という意味だと説明しました。しかし100マイルダイエットで使える食材は、自宅から100マイル以内で作られたものに限るため、自然と健康的な食生活を送れるようになります。

チョコレートやお菓子なども、よくよくパッケージを見てみると、100マイル圏外の地域で作られたものがほとんどでしょう。地元の肉屋さんの美味しそうなコロッケも、100マイル圏外で生産された肉やジャガイモを使用しているかもしれません。

手に入れられるものが制限されるため、自然と嗜好品を購入しなくなり、結果的に「痩せる」ほうのダイエットにもつながるというわけです。

環境と体にやさしい100マイルダイエットで健康的に痩せよう

100マイルダイエットは、地元周辺の農業の活性化や環境への負荷を減らすだけでなく、体のダイエットにも効果的な食事スタイルです。一石何鳥ものメリットがありますが、無理は禁物 。著書に書かれているルールは少々厳しめなので、「野菜や肉、米だけでも自宅から100マイル以内のものを食べる」などの独自ルールからはじめてみるとよいかもしれません。今日からスーパーでの買い物も、産地を気にしながら選んでみてはいかがでしょうか。

参考:Alisa Smith/J.B. Mackinnon The 100-Mile Diet:A Year of Local Eating,Vintage Canada,2007,288p.

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この記事を書いた人

2児の子育て奮闘中の30代ママライター。小さな頃から母親と祖母に、「もったいない教育」をされてきたせいか、物もお金も「もったいない」と思う節約体質になりました。そんな節約体質ならではの情報や、女性、子どもに関連する楽しいお役立ち情報をお届けいたします!

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