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家庭由来の食品ロス率は企業より多い!ロスの多い理由と削減方法とは

みなさんは、「賞味期限を過ぎたから捨てる」「おかずを冷蔵庫に入れっぱなしにして、食べられなくなった」というご経験はありませんか?

恥ずかしながら、わたしもこのようなことを何度も経験している主婦の一人です…。こういった、食べられるはずなのに捨てられてしまったものを「食品ロス」といいます。

実は家庭由来の食品ロスは、企業由来の割合より多いことを知っていますか?そこで今回は、少しでも家庭由来の食品ロスを減らすための、以下の3つのポイントをご紹介したいとおもいます!

  • そもそも「食品ロス」とは何なのか
  • 家庭から出る食品ロスの量と種類
  • 今日からできる家庭由来の食品ロス削減方法

「食品ロスを少しでも減らしたい!」と思った方は、この記事に少々お付き合いくださいませ!

目次

そもそも「食品ロス」とは何なのか?徹底解説!

食品ロスと聞くと、捨てられてしまうすべての食品と思いがち。ここからは、「食品ロスってそもそも何なの?」という方へ、わかりやすく解説していきたいと思います!

食品ロスとは「食品廃棄物のうちの食べられる部分」

捨てられてしまう食品廃棄物は、大きく分けると以下の2種類があります。

  • 出汁をとったあとの骨や皮などの「食べられない部分」
  • 賞味期限が切れて間もない食品や野菜くずなどの「食べられる部分」

この2種類のうち、後者のようなまだ食べられるのに、捨てられてしまう食品のことを「食品ロス」といいます。

さらに食品ロスの出どころは、「家庭」と「企業」に分けられ、以下の図のように処理されます。


企業と家庭の食品廃棄物のゆくえ

日本では、企業と家庭で合わせて年間2,759万トンの食品廃棄物が出ており、そのうち643万トンが食品ロスとして廃棄 されているのが現状です(平成28年度)。つまり食品廃棄物の約23%が、まだ食べられるのに捨てられていることに…。

イメージしやすくすると、日本の国民一人あたり、お茶碗一杯分の量の食品を毎日捨てているという計算になります。

さらに言えばこの量は、食べたくても食べられない国へ、世界が援助している食料の約1.7倍に相当するのです。

食品ロスは家庭より企業のリサイクル率が高い

上の図(企業と家庭の食品廃棄物のゆくえ)をみていただいてもわかるとおり、企業では「食品リサイクル法」により、以下の方法で食品ロスを含む食品廃棄物をリサイクルしています。

  • 脱水、乾燥させて減量する
  • 飼料、肥料、エネルギーとして使用する
  • 発電などのエネルギーの源となる熱を回収する

食品リサイクル法とは、生ごみの排出を抑制したり、減量したりすることを目的として、企業に食品廃棄物のリサイクルを促す法律 です。業種別に、リサイクルの実施率の目標値が設定されています。

食品リサイクル法があることによって、平成28年度の企業由来の食品廃棄物のリサイクル率は約82%と高め。

しかし家庭由来の食品廃棄物はというと、一部は肥料化、メタン化してリサイクルされますが、リサイクル率は7%(平成28年度)と、企業に比べてかなり低くなっています。

つまり、家庭由来の「食品廃棄物のリサイクル率」が低いということは、家庭由来の「食品ロスのリサイクル率」も低いということになるのです。

※企業由来の食品ロス削減の取組み事例を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください

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参考:環境省 食品廃棄物等の利用状況等(平成28年度推計)概念図

家庭由来の食品ロスの割合は企業より多い!その原因や量、種類とは

食品ロスのリサイクル率は家庭より企業の方が多いことは、先の説明でご理解いただけたでしょうか。家庭由来の食品ロスのリサイクル率が低いということは、当然、捨てられている量も企業に比べて多いということですよね。

ここからは、家庭由来の食品ロスの原因や具体的な量、どんなものが主に捨てられているのか見ていきたいと思います。

家庭から食品ロスが出る原因

家庭から食品ロスが出る原因は、以下の3つが考えられます。

  • 野菜の皮を厚く剥きすぎてしまう「過剰除去」
  • 料理を作りすぎて発生する「食べ残し」
  • 買ったはいいけど結局廃棄してしまう「直接廃棄」

どれも意識を変えるだけで、減らせそうな原因ですね。とくにもったいないのは、「直接廃棄」。食べられたはずなのに、開封もせずに捨ててしまうのは本当に「もったいない」ですね。

参考:農林水産省 食べものの「ムダ」をなくそう(2)

家庭から出る食品ロスの割合は企業より多い!

農林水産省の平成28年度食品廃棄物の推計結果は以下のとおり。

  • 企業 352万トン(食品ロスの割合は約17%)
  • 家庭 291万トン(食品ロスの割合は約36%)

家庭由来の食品廃棄物中の食品ロス率は、企業より多いのです。

さらに家庭向けには、食品リサイクル法のように食品ロスのリサイクルを推進するしくみがないため、リサイクルされずに焼却・埋め立てされる量は、企業より多いといえます。

実際、農林水産省の平成28年度食品ロス推計によると、リサイクルされずに焼却、埋め立てされた量は以下の表のとおりです。

平成28年度の企業と家庭の「食品廃棄物量」と「焼却・埋め立て率」の比較

食品廃棄物量 焼却・埋め立て量 焼却・埋め立て率
企業 1970万トン 343万トン 17%
家庭 789万トン 733万トン 92%

企業由来の食品廃棄物の焼却・埋め立て率が17%に対して、家庭は92%と、ほとんど焼却・埋め立てされていることがわかります。

家庭から出る食品ロスを削減することで、日本全体の食品廃棄物を大幅に減らせるのです。

参考:環境省 食品廃棄物等の利用状況等(平成28年度推計)概念図

家庭から出る食品ロスの種類は野菜がトップ

平成26年度の農林水産省統計調査によると、家庭から出る食品ロスの種類で最も多いのが「野菜」という結果に。これは単身でも、2人世帯、3人世帯でも変わらず、いずれも45%以上の高い割合になりました。

野菜に続いて「果物」も割合が高く、どちらも生鮮食品である点が共通しています。

生鮮食品に食品ロスが多い理由は、なんといっても「品質の劣化」。過剰に買い置きしておいた結果、食べる前に腐って捨ててしまうという、もったいない行動が起きてしまっているのです。

参考:農林水産省 食品ロス統計調査(世帯調査・外食産業調査)

今日からできる!家庭から出る食品ロスを削減する5つの方法

家庭由来の食品ロスの原因は、「過剰除去」「食べ残し」「直接廃棄」の3つでしたね!

それではこのような原因で出る食品ロスは、どうやって減らせばよいのでしょうか。今日からあなたにもできる、食品ロスの削減方法を5つご紹介します!

買い物する前に冷蔵庫の中を確認して買いすぎを防ごう!

足りないものをチェックせずに買い物へ行ってしまうと、本当はまだ買う必要のない食品を買ってしまうことも…。

事前に足りないものをチェックして、メモしておいたものだけを買うようにすると、「直接廃棄」のリスクを減らせますよ。

アプリを使って上手に食材管理

「OLIO(オリオ)」というアプリは、作り過ぎたおかずを、誰かにお裾分けできてしまうアプリ!

譲りたい食品の画像をアップロードし、譲りたい日時と場所を指定して投稿します。その食材をほしいと思った人から連絡があったら、自分が指定した場所まで届けに行くしくみです。

作り過ぎたおかずをお裾分けすることで、「食べ残し」を防げます。

参考:OLIO(オリオ) OLIO – The Food Sharing Revolution

作り過ぎた「おかず」はすぐに冷凍保存しよう!

作り置きする場合や、作り過ぎてしまったおかずを保存する場合は、冷蔵よりも冷凍保存がおすすめです。

ラップでしっかり密閉してから密閉袋に入れて保存しておくと、霜もつきにくく、長くおいしい状態を保てます。冷蔵保存は2~3日が目安に対し、冷凍保温は2週間程度と長くなり、「食べ残し」を防げますよ。

野菜の皮も捨てずに食べよう!

野菜の皮の残留農薬が気になる、皮の食べ方がそもそもわからなくてなんとなく捨てているという方も多いですよね。

野菜の皮はしっかり洗えば安全に食べられますし、味が濃く、栄養もたっぷり!捨てずに使うことで「過剰除去」を減らせます。

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賞味期限が近くても捨てずに食べよう!

賞味期限は、その日を過ぎるとすぐに食べられなくなるわけではなく、表示された保存方法を守れば「この日までは品質を保持できますよ」という目安の期限です。

「この缶詰は賞味期限が近いから、食べないほうがいいか」と思って、捨てないでください!「直接廃棄」を減らすために、賞味期限を正しく認識し、食べきりましょう。

参考:味の素株式会社 賞味期限と消費期限の違いは何?決め方は?

食品ロスを削減するために、できることから始めよう!

国民一人当たり毎日、茶わん一杯分の食品を捨てているという現実は、本当に衝撃的です。日本は食料を海外から輸入しながら、これだけの量を捨てているのですから、なんとか私たち家庭の主婦も、食品ロスの削減に協力したいものですね。

ぜひ、この記事でご紹介した「食品ロスを削減する5つの方法」から、何か一つでも今日から実践してみてはいかがでしょうか。私は買い物リストを作ってからスーパーに行くことで、安さ負けして買ってしまうのを防ごうと思います!

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この記事を書いた人

2児の子育て奮闘中の30代ママライター。小さな頃から母親と祖母に、「もったいない教育」をされてきたせいか、物もお金も「もったいない」と思う節約体質になりました。そんな節約体質ならではの情報や、女性、子どもに関連する楽しいお役立ち情報をお届けいたします!

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